家を売ることを少し考え始めて、一括査定のサイトを見てみました。ところが、似たようなサイトがいくつもあります。「最大○社に頼めます」「無料です」と書いてあるけれど、結局どれを選べばいいのか、私にはすぐにはわかりませんでした。
そこで、各サイトの案内を読み比べてみました。先にわかったことを言うと、サイト全体で何社とつながっているかより、自分の家について、どんな会社に、どんな相談ができるかを見るほうが大事そうです。
この記事は、私と同じように「違いがよくわからない」と感じた方に向けたものです。特定のサイトを一番だと決めるのではなく、申し込む前に何を見ればいいかを、できるだけやさしい言葉で整理します。

最初に、自分は何を知りたいのか考えてみる
いきなりサイトを比べ始めると、会社の数に目が行きます。でも、今の自分は何を知りたいのでしょう。おおよその値段だけか。家を見てもらって、売り方まで相談したいのか。まずここを決めると、選びやすくなりました。
| 今の気持ち | まず見るところ |
|---|---|
| まだ売るか決めていない。相場を知りたい | 公開されている取引価格や、家を見ずに出す査定が使えるか |
| 売る方向で考えている。家の状態も見てほしい | 訪問してもらえるか、日程や立会いはどうなるか |
| 親の家について家族で話し始めた | 持ち主本人の気持ちと、家族が申し込める条件 |
「査定」と聞くと、申し込んだら売却まで進んでしまいそうに思えます。でも、査定を頼むことと、売却を任せる契約は別です。まずは自分がどこまで相談したいか、ここから始めていいんですね。
「最大○社」は、自分の家に来てくれる数とは限らない

私が最初に勘違いしそうになったのが、会社の数です。「最大6社」と見れば、自分も6社に頼めるように感じます。けれど、これは頼める数の上限です。実際に何社が候補になるかは、家の場所や種類を入れてみないとわかりません。
サイトによっては、家の情報を入れた後に候補の不動産会社が表示され、その中から頼みたい会社を選びます。だから「全国で参加している会社の数」と「私の家で選べる会社の数」は同じではありません。申込画面では、実際にどの会社へ情報を送るのかまで見ておきたいところです。
| サイトの言葉 | 私が読み直した意味 |
|---|---|
| 参加会社が多い | サイト全体で参加している会社の数 |
| 最大○社に依頼 | 一度に頼める上限 |
| 自分の家の候補 | 住所や家の種類を入れた後に、実際に表示される会社 |
まずは売りたい家の住所で調べます。自分は遠くに住んでいても、実家を売るなら見るのは実家の場所です。戸建て、マンション、土地など、家の種類が対象かも確かめます。
候補が少なかったとしても、「このサイトはだめ」とすぐ決めなくてよさそうです。その地域の不動産会社に直接聞いてみる方法もあります。逆に候補が多くても、自分が話を聞ける数には限りがあります。たくさん選ぶことが目的ではないんですね。
家を見ずに出す査定と、見に来てもらう査定

「机上査定」という言葉も、初めて見たときは何のことかと思いました。机の上で調べる、という意味です。家の広さや場所、近くで売れた家の情報などから、おおよその値段を考えます。
もう一つは「訪問査定」。こちらは不動産会社の人が家に来て、建物や土地の様子を見てから考える方法です。名前は難しく見えますが、「家を見ずに調べるか、実際に見てもらうか」の違いです。
| 方法 | どんなことをする? | 自分が用意すること |
|---|---|---|
| 机上査定 | 入力した情報などをもとに、家を見ずに値段の目安を出す | わかる範囲で家の情報を整理する |
| 訪問査定 | 現地を見て、家の状態も考えに入れる | 日程を決め、鍵や室内確認、立会いを考える |
今はだいたいの値段だけ知りたいなら、家を見ずに調べる方法から考えられます。売る方向で具体的に考えていて、「古いけれど修理したところがある」「家の中も見てほしい」という場合は、訪問してもらう意味がありそうです。ただし、どちらを選べるかはサイトごとに違うので、申込画面で確かめます。
ここで忘れたくないのが、査定額は売却価格を保証するものではありません。 査定で聞いた数字と、実際に買う人と決める金額は別です。家を見ずに出した目安なら、なおさら「この値段で売れる」とは考えないほうがいいですね。
誰からも連絡を受けずに、まず近所の売買の情報を見たい場合は、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」も使えます。ただ、近くの家でも広さや状態は違います。載っている値段が、自分の家の値段そのものではありません。
「匿名」と書いてあっても、何を入れるのか読む
電話番号を入力する前に、少し立ち止まりたくなる気持ちもあります。私も「匿名で調べられる」と書いてあれば、何も知らせずに済むのかなと思いました。でも、匿名の意味はサービスの中身を読まないとわかりません。
「匿名」と書かれていても、誰に対して匿名なのかはサービスによって違います。不動産会社には名前や電話番号を知らせずにおおよその値段を見られる形でも、結果を受け取るためにメールアドレスを入れる場合があります。入力欄を見て、「何も知らせなくていい」と早合点しないようにしたいです。
| 目にした言葉 | 申込前に見ること |
|---|---|
| 匿名 | 誰に名前や電話番号を知らせないのか |
| メール希望 | 希望を伝えられるだけか、メールだけで済むのか |
| 複数社に依頼 | どの会社に自分の情報が渡るのか |
家の査定を不動産会社に頼めば、詳しいことを聞かれたり、訪問の日を相談したりする場合があります。「メールで連絡してほしい」と伝えられることと、電話が一度も来ないことは別です。送信ボタンを押す前に、連絡先の入力欄と、個人情報をどう使うかの説明を読んでおきましょう。
連絡を受けるのが不安なら、まずは公開されている取引価格を調べ、相談する準備ができてから査定を頼む方法もあります。
高い査定額だけで決めず、理由を聞いてみる
もし何社かから査定額が届いたら、私もまず一番高い数字を見てしまうと思います。でも、なぜその値段になったのか聞かないままでは比べにくいんですね。
国土交通省の資料には、不動産会社が売買の値段について意見を言うときは、その根拠を明らかにすることが示されています。難しく考えず、「どうしてこの金額なのですか」と聞いてみてよさそうです。(2026年10月3日確認)
| 聞いてみたいこと | 何がわかる? |
|---|---|
| 近くのどんな家を参考にした? | 自分の家とどれくらい似ているか |
| 家のどこを見て、この値段にした? | 修理した所や傷んだ所をどう考えたか |
| いつごろ売れる想定? | 自分の希望する時期と合うか |
| なかなか売れなかったら? | 値段や売り方をどう見直すか |
「査定額」「売出価格」「成約価格」という似た言葉も出てきます。私はこう覚えることにしました。
| 言葉 | かんたんに言うと |
|---|---|
| 査定額 | 不動産会社が考える、売れそうな値段の目安 |
| 売出価格 | 売主が相談して決める、売りに出すときの値段 |
| 成約価格 | 買う人と話して、最後に決まった値段 |
高い査定額を出した会社が、必ずその値段で売ってくれるわけではありません。数字の理由や売り方を、自分にもわかる言葉で説明してくれるか。その人とこの先も話していけそうか。私ならそこも見たいと思います。
「無料」はどこまでの話?
一括査定サイトでよく見る「無料」も、少し考えてみました。サイトから査定を頼むときにお金がかからない、という話と、家が売れるまで何も費用がかからない、という話は違います。
売却を不動産会社に仲介してもらうときの手数料については、国土交通省が上限を案内しています。査定の段階でかかる費用と、売却を任せた後にかかる費用は分けて考えます。どんな費用がいつ必要かは、実際に契約する会社へ確かめましょう。(2026年10月3日確認)
| いつの話? | 確かめること |
|---|---|
| 査定を頼むとき | サイトの利用や査定に費用がかかるか |
| 売却を任せるとき | 仲介手数料など、契約に関係する費用 |
| 家が売れたとき | 最終的に何が差し引かれ、手元にいくら残るか |
「無料なら、まず頼んでみようかな」と思うかもしれません。でも、会社からの連絡に答えたり、訪問の時間を取ったりすることはあります。お金だけでなく、自分がどこまで相談したいかも考えてから申し込みたいですね。
親の家なら、家族の気持ちを先に確かめる

親の家を子が調べている場合は、もう一つ大切なことがあります。家の持ち主は誰で、その人は売ることについて相談したいと思っているか、です。子が情報を探すことと、親に代わって申し込むことは同じではありません。
| 家族で話しておくこと | そうする理由 |
|---|---|
| 親は売ることをどう考えている? | 本人の気持ちを置いて進めないため |
| 今知りたいのは値段だけ?具体的な売却方法も? | 頼む査定の方法を考えるため |
| 誰が連絡を受ける? | 勝手に親の電話番号を入れないため |
| 家に来てもらえる? | 鍵、室内確認、立会いを考えるため |
本人以外が申込や連絡の窓口になれるかは、サービスごとに確認します。わからなければ、送信前に問い合わせましょう。兄弟との共有名義や相続登記など、名義のことも関わるなら、査定を聞くことと、家を売ることへの合意は分けて考えます。登記や名義の判断で迷うときは、司法書士などの専門家に相談してください。
実家を売る時期を家族で考えるときは、こちらも参考にしてください。

兄弟などで共有している家の話合いについては、こちらで整理しています。

申込ボタンを押す前に、ここだけもう一度
ここまで調べても、実際の入力画面を開くと迷うことがあると思います。私なら、最後の送信ボタンを押す前に、画面を一度見直します。入力を始めたからといって、わからないところを適当に埋めて送る必要はありません。
| 送信前に見るところ | 迷ったときは |
|---|---|
| 売りたい家の住所や種類 | 手元の資料で確かめてから入力する |
| 依頼先の会社名と数 | どこへ情報が届くのか読んでから選ぶ |
| 連絡先と連絡の希望 | 自分が対応できる方法や時間を考える |
| 同意する規約や個人情報の説明 | わからない部分は問い合わせる |
「まだ売る時期は決まっていない」と伝えられる欄があれば、今の状況をそのまま書けばよいと思います。反対に、家族とまだ話していないのに「売却を希望する」と決めた形で送るのは避けたいところです。
依頼先が表示されなかったり、希望する査定方法が選べなかったりしたら、そこでいったん止まって大丈夫です。別のサイトを見たり、地域の不動産会社に直接相談したりする方法もあります。申込を終わらせることより、今の自分に合う相談先を見つけることが目的ですから。
よくある疑問
Q. 参加している会社が多いサイトを選べばいいですか。
A. 会社の数は参考になります。でも、自分の家で何社が候補になるかは別です。住所と家の種類を入れた後に、どの会社へ頼めるかを見てください。
Q. 家を見ない査定なら、電話は来ませんか。
A. 査定の方法と連絡の方法は別です。家を見ない査定でも、入力した内容を確かめる連絡が来る場合があります。申込前に連絡方法を確認しましょう。
Q. 査定を頼んだら、その会社に売却を任せることになりますか。
A. 査定を頼むことと、売却を任せる契約は別です。説明を聞いてから考えられます。すでにほかの会社と契約している場合は、その内容を先に確認してください。
Q. 匿名の査定で、実際に売れる値段までわかりますか。
A. 匿名の概算は、考え始めるための手がかりです。家の状態を詳しく見た結果や、実際に売れる値段とは分けて受け取りましょう。
まとめ:大きな数字より、自分の家で使えるか
- まず、値段の目安を知りたいのか、家を見てもらって相談したいのかを決めます。
- サイト全体の会社数と、自分の家に対応する会社数は別です。
- 送信前に、どの会社に情報が届き、誰から連絡が来るかを見ます。
- 査定額だけでなく、その理由と売り方の説明を聞きます。
- 「無料」の範囲と、売却するときの費用を分けて確かめます。
- 親の家なら、本人の気持ちと申込方法を先に確かめます。
調べる前の私は、参加会社が多いサイトを選べばよいのかと思っていました。でも、それだけでは自分の家の相談先は決まりません。まずは「今、何を知りたいか」をはっきりさせる。そこから一つずつ見ていくのが、私にはいちばんわかりやすい選び方でした。
本記事の内容は2026年10月3日時点のものです。サービスの対象、査定や連絡の方法、費用は変わることがあります。最新の情報は各社の公式サイトにてご確認ください。個別の事情により結果は異なります。